ひとり飲み物語

ひとり飲みできない(シェーカー振れない)バーテン野郎のものがたり


「今日はしごとの帰りにひとりで飲みたいなあ」



なんてカッコいいこと思ったことありますか?


BARをやってる僕もたまにカッコよくそう思うことがあります。


近くの入りやすそうなお店をネットでチェックしてみる。


「行きたいけどな〜ん〜どうしよかな〜」


で、結局行かない。


いや、行けない(笑)


バーテンのくせに。。

知らない場所に入る不安


「どんなお店かな?」
「変な目で見られたらどうしよ」
「ひとりでポツンやと嫌やな〜」
「カウンターで携帯見まくっててもな〜」etc...


小心者であるがゆえ死ぬほど考えます。


バーテンのくせに。。


そして考え過ぎたら行けない。

なんどこれを繰り返してきたか。。

勇気を持って扉を開ける!


とはいえ、お店をやってるという特殊事情があるのでたまに知らないBARには行きます。


ほかのお店のサービスなんかはマジで参考になるので。なんてマジメさもアピールしつつ。。


ただ、勇気100倍アンパンマンくらいの気持ちで、ソッと扉を開けます。



トビラのムコウ





じぶんと似てるお店に行ってみようと思い、カウンターだけの8席のお店に。

「いらっしゃいませ」


「なににしますか?」

メニューをガン見した上で

「ジントニックで」


決まりましたね。定番ド定番ドリンク。



いるのは、そのお店で働いててお客さんで来てる思しき男性と僕でカウンターのお客さんは2人。



その方たちでずっとはなしをしてるので、ぼくは飲んでる間いちどもを震わせることはなく。


めったに見ないツイッターを隅から隅までチェックしたのはいい思い出です。

フェイスブックはいけるとこまで遡り、全員にいいねを押しました。

そのまま帰るのか?オレ??

鴨長明もこんな孤独を感じてたのか。。

なんてしょうもないことを考えながら無常のときはすぎ、、


二杯飲んだあと、カッコよくクロスした指をバーテンさんに見せました←おっさんですから



小鳥でも爪痕は残したいと考えて会計の時に話しかけました。



ぼく  「美味しかったです。」

バーテン 「ありがとうございます。この辺にお住まいですか?」


ぼく  「そうなんです、実はお店もやってるんですよ。」

バーテンさん   「そうなんですか!?」

バーテンさん  「どこでですか??」

etc...



いかんせん、花が咲いたのは帰る直前(笑)


「またいらしてください」と優しくお兄さんに言ってもらえました



お店の人間としてわかること



ぼくはそのバーテンさんの気持ちもわかります。


話しかけにくそうな色黒のおっさんがひとりで入ってきてチビチビやってたら、そら話しかけないでしょう。


まず話しかけていいのかどうか悩むのはすごくわかります。


うちのお店はぼくが勝手に決めたルールで嫌そうでも2,3言は必ず話しかけます。

実際2言目でほんとに嫌がられたこともありますが、そんなことではメゲません。

でもそんなルールでもなければ話しかけないですよね。


そんなこんなで思うこと


うちのお店はもともとお一人さんが多い。


ただ、「行きたいけど勇気がないんです」という人も多い。

社交辞令のばあいは抜きとして、ほんとに行きたいのに行きにくいというのはもったいないと思ってしまいます。

疲れたあとにリセットで飲む酒もうまいし、
そこで仲良くなることもある。
その場だけ楽しめることもある。
彼氏彼女ができることもある。

ちなみにぼくは嫁とお店で知り合いました(関係ないけど)


だから、来たいなら来て欲しい。


ただ、勇気のいることもわかる。



どうすりゃいいんだ〜


と思った時に神様からの啓示がありました。



「最初からおひとりさまのBARにすりゃいいじゃん」


まさに金言。


ほんまや、それはいけそう!はいりやすそう!



じぶんが小心者であるが故の強みをここでは出せる!

そう考えるに至りました。




うちはひとり飲みBAR


「しごとの帰りに一杯やりたい」


そんな方に気持ちよく飲んでもらえるような環境を作っていってる最中です。


ちなみにもともとお一人様が60%以上ですし、女性のバーデビュー使用率3%(大阪市推定)ですし、男女比は50%50%ですし、そんなパーセントなお店です。


だからその方たちに楽しく飲んでもらう。新規の方も楽しく飲んでもらうそんなスタンスです。

17条憲法



そんなことでひとり飲みBARマスカレードでは憲法を起草ちゅうです。



決まってるところまでお見せすると。。

1条  お一人様は最高です
2条   最初は嫌がられても話しかけます
3条   ポリシーはつかず離れず
4条   適度に周りのお客さんと混ぜます
5条   ドリンクやフードもおひとりさまに最適化!
6条  彼氏彼女がいない人は飲み会やパーティーに誘います。イエーい。
7条  はじめてのご来店のときはデビュー祝いします
8条  適度な適当は許してください。トークは手を抜きません。
9条 マスターは筋金入りの記憶力ゼロ男です。悪気はないので許して。
10条  オリジナルドリンクは力をいれますが、シェーカーは振りません。いや、振れません(笑)


んと〜こんな感じです。厩戸皇子もビックリの未完成さ。


こんな適当なお店ですがひとりでもぜひいらしてくださいませ。